私は基盤系(またはインフラ系)システムインテグレータの仕事をしています。
基本的にはOS・ストレージ・バックアップ周りをよくやります。
その中で、「バックアップ」はよく頭を悩ませます。
そもそも「バックアップ」ってなんでしょう?
日常的な言葉ですので、辞書を引いてみました。
提供元:「デジタル大辞泉」
この記事で取り扱うのは3です。
辞書からすると複製すること、または複製そのものということになっています。
そうなんです。いきなり結論が出ました。
複製をすること、または複製そのものなんです。
では、なぜそんな中で頭を悩ませるのか。これは日本語独特の弊害かと思います。
コンピュータの世界では、複製すること、または複製そのものをバックアップというのであるならば、 その複製するために行われることはコピーなわけです。
そうなると、複製をとる行為=コピーが成り立ちます。
コピーとはcopyです(当たり前だ)
しかし、ここからさらに曲解します。
「それでは、バックアップはコピーをすることなんだ」
↑こうなります。
それがファイルやディレクトリなどの、パソコン上で目に見えるデータであれば、コピーでかまいません。
しかしながら、そのバックアップだけでは不完全です。
なぜなら、ファイルやディレクトリが壊れるということは、OSが壊れる可能性があるからです。
だって、ハードディスクが壊れるかもしれないじゃん?
OSだってデータなんだよぅ
そのため、便宜上、ファイルやディレクトリのバックアップは「データバックアップ」、OSのバックアップは「システムバックアップ」 と私は分けています。
そうなると当然システムバックアップは必要になりますよね。また一から構築しなおすのは大変だから。
だから、データやディレクトリ全てのコピーをとっちゃえー
・・・この記事を読まれる方なら、よくお分かりかと思いますが、これが一般人の感覚です。
一般人ならいざ知らず、基盤系をやったことない人、さらにはやったことある人ですら、この感覚です。
はっきり言います。
と れ る わ け な い だ ろ う
理由はOSは目に見えるデータ以外にもファイルを隠し持っていますし、 OSが読み込みっぱなしのためコピーできないファイルも存在するからです。
さらに頭を悩ませるのが・・・バックアップソフト。業界の人もよく騙される。
OSのバックアップも取得可能です!って書いてあるにも拘らず「OSが読み込みっぱなしの状態では取得できないので、 すべてのサービスを停止してください。それ以外の場合は当社では保証できません^^」って言われました。
えぇARCServeです。
過去にも記事が書いてあるので、ごらんになってください。
http://blog.manaduru.org/leaf/2006/10/brightstor_arcserve_backup_v11.html
忌まわしいARCServe・・・Disaster Recovery Optionなるものを買ってもダメだったという。 他のオプションを追加購入すれば出来るかもしれませんが、いずれにせよ、わざわざARCServeを買う必要を感じません。
なぜなら
もっとすぐれたシステムバックアップの方式があるからです。
そう、それはイメージバックアップとDisk to Diskです
イメージバックアップではNorton Ghostを代表として、今は様々なものがございます。
私の知る限りではHD革命、Acronis True Image、WebSAM DeploymentManager(DPM)、 Symantec BackupExec SystemRecovery(BESR)がすぐに思いつきます。 NetVaultでも可能らしいです。
まぁ、概ねのデメリットは「OSをシャットダウンさせる必要がある」というところです。
唯一、AcronisやSymantec BESRはシャットダウンしなくても、そのままイメージバックアップが可能です。 どちらもWindows限定だったような?WebSAM DPMはクライアントを導入すれば、 シャットダウンしなくてもイメージバックアップが取得可能です。
とはいえども、所詮イメージはイメージ。信頼性にちょっぴり欠けます。(といわれています。)
そこで出たのがDisk to Disk(D2D)
ただのコピーじゃございません。Diskをまるごとコピーするのです。
ただのコピーと何が違うかというと・・・簡単に言えばレイヤーが違います。コスプレは関係ありません。
レイヤーの説明は割愛します。長いので。決してうまく説明できないわけではないよ?
デメリットは当然DiskからDiskへの丸ごとコピーなので、物理的にハードディスクが二つ必要です。あまり今時ではありませんが、 これが一番安全な気がします。
そのため、システムバックアップで利用されるのは、イメージバックアップかD2Dしかありません。
どこのサイトとは言いませんが、「初心者にお勧めしないイメージバックアップ」とか「イメージバックアップは衰退し消滅する運命」 とか書いていますが、条件が色々限定しすぎていて参考にもなりません。なぜならば、そのサイトは一般人向けにしか書いていないからです。
IT業界では、イメージバックアップは低コスト・低リスクを実現できる良い技術です。
つまるところ、先ほど申し上げたD2Dはレイヤーが違うから安全だ!ということはなく、当然ディスクが2台あるなら、 ディスクが破損していたとか、丸ごとコピーしている間にもデータ障害・・・というのは起こりえるものです。 これはイメージバックアップも然りです。
そのため、これがシステムバックアップには最適だ!っていうのは時と場所とお金によって変わります。SIerなら、 TCOを把握して選択していただければと思います。
・・・というわけで、この二つを抑えておけば、もうシステムバックアップはOKさ!
まぁ、データバックアップも簡単じゃないけどね。それはまた後日にしましょうか。

